管理人のメニエール病発症からこれまでの歴史を記したいと思います。
分けての投稿になるかと思いますが、お付き合いください。
発祥は、正確には突発性難聴から始まりますが…
2005年(たぶんです。なにぶん昔の事なので…)
その頃私は、車を使用しての営業を仕事としておりました。
ある日、
「なんだかラジオの音が変だ。」
と思いました。
なんか音が割れて聴こえると言うか…響いていると言うか…
はい。お察しの通り。
ラジオの故障ではありません。数日後、自分の耳がおかしいことに気が付きます。(遅!)
例えるなら…
片耳の中に小人がいるような…
小人が私が聴こえる音に合わせて笛を吹いているような…不思議な感覚。
とりあえず近くの耳鼻科に行きました。
何度か通院しましたが、結局原因不明。
診断名は「突発性難聴」。
この時、出された薬が悪名高きイソバイドシロップ…
甘くて苦くて酸っぱくて…
世界一まずい薬です。今は画像のように分包になっていますが、このころはプラスチックのボトルに入れられていたのです。ビックルより少し大きいくらいのボトルと記憶しております。
で、ですね
これを一日3回飲むのは、当時の私には至難の業だったわけですよ。
まず外回りをしているのに、このボトルを車に積んで持ち歩く…
キャップに入れて飲むのですが、ただでさえ不味いのに、ボトルがべたべたして衛生的にもどうかなあと。
さらに当時は、決まった時間に食事をとることが困難だったこともあって…
忙しいのを良いことに、飲んだり、飲まなかったり…
今はきっちり飲んでますけど。
そして
この時通っていた耳鼻科は
地域では割と評判の良い耳鼻科でしたが、通い続けても治らずらちが明かないため
その後大きめの総合病院へ行くことになります。
ちなみにこの時点で数か月経っています。
突発性難聴は2週間以内に通院し、適切な処置をすれば、7~8割の方は回復すると言われています。
仕事が忙しかった事もありますが、この頃の自分を殴ってやりたいです。
仕事などどうでもいい。体が一番大切と。
で、総合病院へも2~3回位通いますがこれまた治らないため、もう通院もしなくなりました。
↑ この時は、十年の時を経て自分がどうなるかわかっていない様子。…愚者ですね。若いからいつか治ると思っていたのです。
さらに数か月後…
やがてピッポロピッポロいってた耳が、いつの間にかキーンという感じに変わり、固定されていきます。
健康診断で毎回所見あり。軽度の片耳難聴となります。
で、この頃めまいはどうかというと…
もともと私はめまい持ちで、椅子等に座り頭をそったりすると、BPPV(良性発作性頭位めまい症)的なめまいはありました。
あと貧血で低血圧でした。(関係ないのかな)
そして十数年の月日が流れ、
ついに、一生忘れないであろうあの日が訪れます。
時は2018年、二月の寒い夜でした…
2018年 2月の寒い夜
その頃私は馬車馬のように働いておりました。
営業職で、月の残業は60~70時間位でしょうか。
数字だけ見ると、たいしたことないように見えるかも知れませんが
日本のサラリーマンの悪しき伝統、サービス残業を入れると実際はもっと長時間です。
また、当時の会社の体制もひどいもので、休みの日に電話がかかってくることもしばしば。
トラブルが起きても、山のように決して動かない上司。全ての責任を部下になすりつける人間でした。
それでいて私は恥ずかしいくらいの薄給。
でも、まあ
これと言って学も技術もコネもない私は、まあこんなもんだろうと思っていました。
今思えば、体からのヘルプサインは出ていたんだと思います。
耳の調子が悪い…
なんだかめまいがする…
ちょっともう無理かもしれない…
でも当時は、代わりの人間がいないことで、なかなか相談することが出来ませんでした。
上司に相談しても、何もしてもらえないことはわかっていたので。
だけどこのままではいけないと
流石に上司に体調がおかしいと相談しました。ですがあまりまともに取り合ってもらえませんでした。とりあえず時間ある時に病院行けば?…みたいな感じで…
私が病院へ行くために、誰が代わりに私の仕事をしてくれるのか?
そう言った提案は一切ありませんでした。
まあ、予想通りでした。が、正直今でも恨んでいます。
そしてとうとう仕事帰りの電車の中で、一生忘れられない事件が起きます。
なんか気分が悪い…
座席が空いたので座り、目を閉じました。
真冬なのに、なぜこんなに暑いのだろう。
ダウンを着ていたのでそのせいかなとも思いましたが、その直後物凄く寒くなりました。
何だこの感覚?経験したことのない悪寒がします。
今日は帰ったらすぐ寝てしまおうなどと考えているうちに、電車は駅に到着しました。
座席から立ち上がった瞬間…
視界が歪む!
今まで経験したことのないめまい!
歩くことができません。
それでも必死に家路をたどりますが、真っすぐ歩くことが出来ません。
駅近くの空き地までなんとか歩き、座り込みます。
これ、ヤバいやつだ…
治まりそうにない…
しばらくすごく迷いましたが、救急車を呼ぶことにしました。人生初です。
自分で119番通報し、電話で話している間に救急車が到着しました。
こんなに速いんだと思いましたね。頭が下がります。到着するのは、ね…
救急隊員の方が、
「こっちをみて」と…
なにやら私の目の前にペンのような物を出して、私の目をみているようです。
今はこの意味がわかります。たぶん眼振(黒目がぴこぴこ動くこと)をみていたのでしょう。回転性めまいの場合、眼振が起こります。肉眼でもわかります。
「めまいはぐるぐるですか?ふわふわですか?」
…これなんですが…
…正解はぐるぐるです。
が
あの時は正直よくわかりませんでした。何故だろう?
今は発作の時、はっきり回転しているのがわかるのですが、あの時は回転している感じがわかりませんでした。
しばらく考えて
「どちらかと言えばふわふわです。」
と答えました。
救急隊員の方は不思議そうにしていたと思います。
で、救急病院に搬送されて点滴を受けました。でも回復はしませんでした。
ドクターから
「特に脳に異常はないと思う。とりあえず耳鼻科に行って下さい。申し訳ないけどベッドがないので入院はできない。」
みたいな感じのことを言われました。耳鼻科がない病院だったんですよねえ…
なんか、久しぶりに、自分のことがかわいそうだと思いました。
めまいがおさまっていない、よれよれの状態でタクシーを呼びました。よく電話できたと思います。救急夜間受付の方が、気の毒そうな目で私を見ていました。
なんとか家に帰って…(今思えばよく帰れたと思います。)
…それからなんだかんだあったのですが、長くなるので今回は省きます。
…そして翌日、近くの耳鼻科に行きました。運よくめまい外来のある耳鼻科でした。
本来は予約制ですが、おそらく私の(ふらふらの)様子を見かねて、先に順番をねじ込んでくれたのだと思います。
ふらふらしながら色々な検査をしました。ぐらぐらした板?の上に乗ったり、壁に貼ってあるシールを見て、目をきょろきょろさせたり…
一通りの検査をして、ドクターの問診に移ります。
で、その結果…