メニエール病の治療法

罹患してしまうと厄介な病気、メニエール病ですが、どんな治療法があるのでしょうか。

1.生活改善

セルフケアに近い治療法です。有酸素運動、塩分制限、ストレスを溜めない、睡眠改善他…軽度〜重症度の高い方まで有効です。が、激しい発作期では、その限りではありません。

2.薬物治療

服薬での治療。多くの方に当てはまる治療法です。主に

浸透圧利尿剤、目眩止め、ビタミン剤、血流を良くする薬、精神安定剤等が処方されます。効果がある方、無い方に分かれます。特効薬はありません。

3.中耳加圧治療

病院から中耳加圧治療機（EFET01）をレンタルして、自分で行う非侵襲的治療法です。

2018年より保険適応の治療法で、まだデータも少ないですが、7～8割の方に改善効果があると言われています。月1受診と、めまい手帳に毎日記入が必須となります。

レンタル料金がやや高い（月6000円程度）、レンタル可能な病院が少ない、機械が自費購入できない、最大で3年間しかレンタルできない...等のデメリットもあります。管理人も3年間体験済みです。

4.ステロイド鼓室内注入治療

耳に直接ステロイドを注入する治療法です。主に回転性めまいを止める事を目的としています。侵襲的治療ですがリスクは少ないと言われています。管理人も体験済です。

5.ゲンタマイシン鼓室内注入治療

耳に直接抗生物質（ゲンタマイシン）を注入する治療法です。聴力が落ちる、一時的に回転性眩暈が起きる等のリスクがあります、が、回転性めまいに対する有効性はステロイドより高いと言われています。以前は、治療の途中で、強いめまいが１ヶ月ほど起こるため、入院して行われていましたが、最近は注入の量を加減することで、外来でも可能となりました。管理人も体験済です。

6.内リンパ嚢開放術

内耳の奥の小さな嚢状の袋を切開して内リンパの排泄路を作り、減圧する手術です。有効率は高いようですが、再発の可能性もあります。

7.前庭神経切断術

前庭神経というめまいの原因となっている神経を切断する手術です。高い有効率はありますが、頭蓋骨を開けての手術ですので、おおがかりとなります。脳神経外科で行う手術です。

他にもありますが、「治療」と言う概念から上記を選びました。4以降は侵襲的治療となりますので、主治医とよく話し合いの上、行う必要があるでしょう。